
大村市では、環境センター建設工事も大型公共工事であった。
これも大きな金額を伴う工事である。
ところが、この時も申請期間が短かったのではないか、という疑問が残っている。
なぜ短かったのか。
≪第13回≫大村市新庁舎大林組・西海建設・高瀬建設JVに、なかなか香ばしい向かい風が吹いている。

大村市では、環境センター建設工事も大型公共工事であった。
これも大きな金額を伴う工事である。
ところが、この時も申請期間が短かったのではないか、という疑問が残っている。
なぜ短かったのか。

市の事務処理上の都合か。年度内のスケジュールか。
それとも、短くしても参加できる業者は参加できる、という前提があったのか。
もしそうなら、その「参加できる業者」とは誰だったのか。
公共工事の公告期間が短いということは、単なる日数の問題ではない。
競争の入口を狭めることにつながる。
入口が狭ければ、入ってこられる業者は限られる。
限られた業者だけで競争したとして、それを本当に「一般競争入札」と呼べるのか。
名前は一般競争入札。中身は関係者向け招待レース。
そんなことになっていないか、市は説明する責任がある。
さらに聞きたいのは、指名委員会の構成である。
大村市の指名委員会は、誰がメンバーなのか。
どの部署の誰が入っているのか。
人数は何人か。委員長は誰か。
どのような資料を見て判断しているのか。
そして、民間人は入っているのか。弁護士はいるのか。公認会計士はいるのか。
建築や土木の専門家はいるのか。市民代表はいるのか。
もし行政内部の職員だけで構成されているなら、それはそれで市民に説明すべきである。
内部だけで決めて、内部だけで確認して、内部だけで「問題なし」と言う。
それで市民が納得する時代ではない。
特に新庁舎建設のような巨額公共工事では、入札参加資格、JVの組み合わせ、指名停止業者の取扱いなど、一つ一つが市民の信頼に直結する。
外部の目を入れることは、市にとっても防波堤になるはずである。
それをしない理由は何か。
「これまでそうしてきたから」という答えなら、まさにそれが問題である。
問題は、誰が得をする期間設定なのか
公告期間や申請期間の問題は、地味に見える。
しかし、実はここが入札の入口である。
入口の幅をどうするか。入口をいつ開け、いつ閉めるか。
誰が準備でき、誰が準備できないか。
ここで競争の形はかなり決まってしまう。
市が本当に公平な競争を望むなら、できるだけ多くの業者が準備できる期間を確保すべきである。
逆に、短い期間でも参加できる業者だけを相手にするなら、最初から参加者は絞られる。
そこで市民が疑うのである。
この期間設定は、市民のためなのか。
競争性のためなのか。
それとも、最初から準備ができていた業者のためなのか。
大村市は、この疑問に正面から答えるべきである。
新庁舎は市民の建物である
新庁舎は、市長の建物ではない。市役所職員だけの建物でもない。
ましてや、特定業者のための公共工事でもない。
市民の税金で造る、市民の建物である。
だからこそ、入札の入口から出口まで、徹底した透明性が求められる。
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公告期間はなぜその日数なのか。申請期間は十分だったのか。
指名停止明けの業者は参加できるのか。他県での指名停止は考慮するのか。
指名委員会には誰が入っているのか。外部委員はいるのか。
これらは、どれも難しい質問ではない。
本当に公正にやっているなら、堂々と答えればよいだけである。
市民が求めているのは、きれいなスローガンではない。
「適正に処理しています」という便利な一文でもない。
具体的な基準。具体的な判断経過。具体的な委員会構成。
そして、疑念を持たれないための具体的な説明である。
大村市新庁舎入札。
ここで問われているのは、建物の立派さだけではない。
その建物を建てる過程が、市民に胸を張れるものかどうかである。
立派な庁舎を建てても、入口の入札が曇っていれば、市民の信頼は建たない。
コンクリートより先に固めるべきものがある。
それは、公平性と説明責任である。
JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次