東芝 米原発事業子会社WH社の減損1600億円計上せず
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東芝の隠蔽粉飾体質の経営が今の経営者にも脈々と流れているようだ。
東芝子会社の米原発事業大手「ウェスチングハウス(WH、東芝が87%株保有)」が、2011年に起きた東京電力福島第一原発の事故後、原発の新規建設が中止や中断などになり、いまの為替換算で2013年3月期に約1100億円、2014年3月期に約500億円、それぞれ資産の価値を切り下げて損失にする「減損」処理を実施。両期のWH単体の決算は赤字となっていた。
しかし、東芝は、WHは当時、原発の燃料や保守、管理では「安定した収益」を上げていたため、東芝本体がWHのみえない価値として資産に計上している「のれん代」などは減損する必要がないと判断、東芝の連結業績には反映してこなかった。
東芝の9月末の中間決算では、WHののれん代と無形資産の合計5,156億円が資産計上されている(総資産の8.32%)。
東芝は、こうしたことを予測してか、今期業績予想をいまだ開示していない。
東芝テックの減損未処理問題は、このたびの東芝の粉飾問題の主役の1社でもあったが、今回のWHの問題もまったく同様な問題 となっており、それもVWでは決算上計上したにもかかわらず、東芝本体の経営陣は、連結の決算数値が悪化することを嫌い、問題を先送りしていたとしか言い ようがない。
こうして、また大問題に至ることになった。
今期第2四半期決算の最終責任者である室町正志代表取締役社長の責任も問われるものとなる。
東芝 第2四半期決算
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決算方式→
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日本基準
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IFRS
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米基準
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連結/百万円
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売上高
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営業利益
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←率
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経常利益
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株主利益
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15/3期Q2
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3,113,562
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137,867
|
4.4%
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102,252
|
52,604
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16/3期Q2
|
2,972,722
|
-90,492
|
-3.0%
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38,302
|
37,293
|
16Q2/15Q2比
|
-4.5%
|
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-62.5%
|
-29.1%
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16/3期予想
|
未公表
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16期予/15比
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15/3期実績
|
6,655,894
|
170,439
|
2.6%
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136,644
|
-37,825
|
14/3期実績
|
6,489,702
|
257,126
|
4.0%
|
182,336
|
60,240
|
13/3期実績
|
5,722,248
|
92,053
|
1.6%
|
74,926
|
13,425
|
16年3月期Q2
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総資産
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純資産
|
自己資本
|
←同率
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6,196,732
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1,460,589
|
1,021,814
|
16.5%
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[ 2015年11月13日 ]
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